ぶるーすかいぶるー
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入学式の翌日。
窓際に座る僕の前には小柄の男子が座っている。
隣は女の子。
とにかく僕は焦っていた。
同じ学区からこの高校に来ている友達がいなかった為に僕は仲間を作る必要があった。
三年間浮いた存在になるか否かは最初に決まると隣の家の兄ちゃんが言ってたからだ。
休み時間を見計らって僕は前に座る男に話しかけることにした。
勇気を振り絞って。
「ねえ、江藤君だよね」
振り向く江藤君の目は死んだ魚みたいな目をしている。
なんだろう…。
生力がないというか精力がないというか…。
覇気のない顔をしている。
「どこの学区?」
「北」
即答すると再び前を向く江藤。
なんだこいつ。もう話しかけん、勇気を返せ。
そういえば後ろも男だったことを思い出し、振り向いてみる。
失敗した。
きっとこの人は良の上に不がついちゃう方だ。
あー、横の女の子にでも話しかければよかった。
なんか睨んでるよこの人、こわっ。
だが吐いたツバもとい向いた首は戻せないのだ。
「好きな食べ物何」
なーにを聞いてるんだ僕は。
口説いてんのかよばか。
きっと放課後、校舎裏とか連れてかれちゃうよ。
でも返って来た言葉は意外なものだった。
「ファミレスのパフェが好きなんだ」
…。
沈黙。
その後、吹き出す僕。
「変かな」
彼は少し恥ずかしそうに言う。
「うん、ギャップがね」
その姿からまさかパフェが出てくるとは。
放課後、校舎裏ではなくファミレスに向かった僕ら。
彼の名前はシンジらしい。
この日から僕はシンちゃんと呼ぶようになった。
だってシンジよりもシンちゃんの方が可愛いからね。
入学式の翌日。
窓際に座る僕の前には小柄の男子が座っている。
隣は女の子。
とにかく僕は焦っていた。
同じ学区からこの高校に来ている友達がいなかった為に僕は仲間を作る必要があった。
三年間浮いた存在になるか否かは最初に決まると隣の家の兄ちゃんが言ってたからだ。
休み時間を見計らって僕は前に座る男に話しかけることにした。
勇気を振り絞って。
「ねえ、江藤君だよね」
振り向く江藤君の目は死んだ魚みたいな目をしている。
なんだろう…。
生力がないというか精力がないというか…。
覇気のない顔をしている。
「どこの学区?」
「北」
即答すると再び前を向く江藤。
なんだこいつ。もう話しかけん、勇気を返せ。
そういえば後ろも男だったことを思い出し、振り向いてみる。
失敗した。
きっとこの人は良の上に不がついちゃう方だ。
あー、横の女の子にでも話しかければよかった。
なんか睨んでるよこの人、こわっ。
だが吐いたツバもとい向いた首は戻せないのだ。
「好きな食べ物何」
なーにを聞いてるんだ僕は。
口説いてんのかよばか。
きっと放課後、校舎裏とか連れてかれちゃうよ。
でも返って来た言葉は意外なものだった。
「ファミレスのパフェが好きなんだ」
…。
沈黙。
その後、吹き出す僕。
「変かな」
彼は少し恥ずかしそうに言う。
「うん、ギャップがね」
その姿からまさかパフェが出てくるとは。
放課後、校舎裏ではなくファミレスに向かった僕ら。
彼の名前はシンジらしい。
この日から僕はシンちゃんと呼ぶようになった。
だってシンジよりもシンちゃんの方が可愛いからね。