お姫様と1.5人の男
「なあ、じいちゃん。死人と結婚なんて出来る訳ないだろう?」

『そりゃ分かっている。でも万が一奇跡とか言う物が……』

「起きません」

「起きる訳ねえだろ」


あたしと桜太君の言葉が見事にシンクロした所で、玄一さんはしょんぼりとする。

何かひどい事言い過ぎちゃったかな……?あたしが心配している傍で、

桜太君は可哀想な事はしていないという目であたしを見つめる。

正しい事を言ってあげたのは良い事。でも何だか玄一さんが気の毒。


「玄一さん」

『何だの? 気が変わったのかい?』


気が変わった訳ではないんだけどな。ま、いいや。
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