お姫様と1.5人の男
あたしみたいな部外者が勝手に入って良いものかって不安もある。

でも今気分を落ち着かせる為にはそこしかないような気がして。

桜太君の部屋の前を後にする。

あの場所へはすぐに辿り着いた。どんな部屋なんだろうとわくわくする。

予想するとしたら玄一さんの書斎とか……かな?何となくそんなイメージがある。

よし、入ろう。そう決心して扉に手をかけたその時だった。


「どうかしました?」


え!?誰!誰なの!?心臓がビクリと飛び出す勢いで跳ね上がる。

きょろきょろと見回すとそこには大峰さんの姿。

なんだ大峰さんか……本当、驚かせるつもりはなくても驚かせないでよ。


「えーっと……この部屋なんだろう、と思って」

「気になりますか?」


ええ、気になりますとも。
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