お姫様と1.5人の男
「さあ、佐宗よーく考えるんだぞ?」
言われなくてもよく考えているよ、宮瀬君。
どっちも傷つけたくないし……って桜太君は傷つかないか。これしきの事で。
うーんと……うーんと……悩みだして数分。もう、こうするしかないか。
「決めた」
そのたった一言なのに周りはこれでもかってくらいに盛り上がる。
そんなに盛り上がるような事を言っていないんだけどな。
桜太君とウメスケ君に目を閉じて手を差し出すようにと言う宮瀬君。
皆の視線を受けながらあたしは2人の前へと立つ。
どちらかの手を握る前にあたしは他の皆に一言言う。
「どちらかが喜びを表すまでは、絶対に黙っていてね?」
全員が頷いたように見えた後、小さく息を吐いて2人の差し出された手を見る。
勘違いから生まれた事とは言え、あたしの為に戦ってくれた2人の手は力強く見える。
心の中で“有難う”と呟いて、それからすぐに手を握る。
途端にウメスケ君の喜ぶ声が聞こえてくる。皆もウメスケ君が勝ったと驚く。
言われなくてもよく考えているよ、宮瀬君。
どっちも傷つけたくないし……って桜太君は傷つかないか。これしきの事で。
うーんと……うーんと……悩みだして数分。もう、こうするしかないか。
「決めた」
そのたった一言なのに周りはこれでもかってくらいに盛り上がる。
そんなに盛り上がるような事を言っていないんだけどな。
桜太君とウメスケ君に目を閉じて手を差し出すようにと言う宮瀬君。
皆の視線を受けながらあたしは2人の前へと立つ。
どちらかの手を握る前にあたしは他の皆に一言言う。
「どちらかが喜びを表すまでは、絶対に黙っていてね?」
全員が頷いたように見えた後、小さく息を吐いて2人の差し出された手を見る。
勘違いから生まれた事とは言え、あたしの為に戦ってくれた2人の手は力強く見える。
心の中で“有難う”と呟いて、それからすぐに手を握る。
途端にウメスケ君の喜ぶ声が聞こえてくる。皆もウメスケ君が勝ったと驚く。