お姫様と1.5人の男
家に戻ってパスタを食べていると、玄一さんが大峰さんをじーっと見続けている事に気がついた。

大峰さんはずーっと笑顔のまんま。……玄一さん、謝って来たんじゃなかったの?

丁度渡部さんがいないから大峰さんは玄一さんに一言。


「前当主、そうやって僕を監視するのはやめて下さい。手は出しませんから」


……玄一さん、まだ信用してくれなかったの?言おうとしてもその言葉は言えない。

だってあたしが玄一さんを信じてあげなければいけない。

謝ったけれど絶対にあたしは渡さないとか言ったのかな?よく分からないや。


「ごちそうさまでした」


このお屋敷での最後のお昼を堪能した後、いよいよデートの時間。

玄一さんと2人きりになるのかなと思いきや。やっぱり桜太君はついて来る。

まあそういう約束だから仕方ないと言えば仕方ないよね。

あたしも1人じゃ不安になっちゃうしね。
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