お姫様と1.5人の男
「ねえ、玄一さん。桜太君、まだ寝ているでしょ?」

「勿論だとも! そうでなければこんなに自由に動ける筈はないからの」


桜太君が起きたら沢山沢山の仕置きを受けてね、玄一さん?

にっこりと微笑んでみれば玄一さんは胸を射抜かれたようで、胸をギュッと抑えた。

何、あたしの笑顔そんなに不気味だったの?

確かに今は寝起きで髪もグシャグシャだし、顔もおかしいかもしれないけどさ。



「……おい」



あれ?何このデジャヴは。そうだ。これはもしかして……



「今すぐ出ていけ! このジジイ!!」


ああ、やっぱりね。

桜太君はどうやら今先程お目覚めになられた様子。

もしかして一昨日も寝ていた所を乗っ取られたりしたのかな?
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