とおりゃんせ【短編】

「おばちゃん!


お札納めてきてくれるよね!


私 ほんとうは今日で七つなの」



「まぁ ほんとう・・・・」



親のいないこの子供を


良枝は不憫に思った



『でも お札って・・・・


神社に行くのよね・・・・』



そう思った良枝の心を


見抜くかのように


コートの男は良枝に近づき



こう言った


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