桜雪の空に
『なのは?お前も泣いてんのか?』

これで、俺が泣いているのもチャラだ。


からかうように背中をつつく。



するとなのはは、

小さな細い手で

俺のシャツをぎゅっと掴んだ。



どうも様子がおかしい。


『なのは、どした?』

なのはの横にしゃがみ、声をかけると

なのはは消え入りそうなこえで

『気持ち…わるい…』

とだけ、なんとか言った。


『とりあえず、トイレに行くか?』

俺は先生に状況を伝えに、教室の前の方に向かった。



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