1つのヒカリ
「夜瑠,おはよ!」

「あ,うん。おはよ…ッ!」


朝,席についていると千種ちゃんが挨拶をしてくれた。


周りは私に関わっている事が原因で千種ちゃんに近づこうとしない。


「昨日はメールありがとね」

「あ,ううん。」

「日曜楽しみだな~」

「そうだね…」


日曜,千種ちゃんの家で料理を一緒に作る。


私も何だか楽しみだな。


*


「千種ちゃんさ?大槻と関わるの止めた方が良いよ?」


え…。


昼休み,千種ちゃんがクラスの子2人に呼ばれ教室を出て行って私はトイレに行きたくなったから千種ちゃん達が出て行ってからトイレへと向かった。

そしたら,トイレに行く前にある階段のところで千種ちゃんと2人の子達がいた。


私の話…。


3人が話しているのは私の話。
良い風には思えない…。


「どうして?」

「だってあいつ虐められっ子だよ?このまま大槻に関わってたら千種ちゃんだって虐めにあっちゃうよ?」

「嫌でしょ?」


……。


2人の言う通り,私に関わったら千種ちゃんまで虐められてしまう…。


胸が痛み始めた。


私に関わっちゃいけないんだ。



「良いよ虐められても。虐められてるのを何も言わずに見てるとかそっちの方が辛い。」


…何で……。


「本気?」

「当たり前」

「知らないよ?」

「うん」


……どうしてそんな事言ってくれるの?
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