1つのヒカリ
「え……?」

「あ゛?」


顔を上げて横を見ると怖い顔をした千種ちゃんが立っていた。


「何しに来たんだよ?」

「夜瑠を返して。虐めんの止めな」


千種ちゃんは睨み付ける冷子に負けず劣らず睨み付けている。


「あ?煩ぇな。お前に関係ねぇだろが」

「あるっつの!テメ,夜瑠の何だよ?!」

「何って友達よねぇ夜瑠?」

「っ…」


私の前にしゃがみ込む冷子。


「何が友達よ。虐めてるだけじゃない」

「それは私の愛の鞭」

「馬ッ鹿じゃないの!?」

「んだと?!」

「何が愛の鞭よ。気持ちっつの!虐めるのが良いわけないでしょ!!」

「黙れ糞が!」

「っ…?!」


ガッシャーン!


「千種ちゃん!!」


冷子が千種ちゃんの頬を殴り千種ちゃんは倒れ込んだ。


「痛…ッ」

「ふん!」


殴られた頬を抑えて冷子を睨む千種ちゃん。
それを強気な顔で鼻で笑って見つめる冷子。


「何するのよ!」


バキッ!


今度は,千種ちゃんが冷子を殴った。


千種ちゃん!!?


「痛ッ…」

「お互い様よ」


千種ちゃんも冷子も頬が赤くなっていた。

私は,怖くてただただ震えていた。
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