tears
バシバシ背中を殴られて、私の機嫌は最高潮に悪くなった。
「何すんだてめぇぇえ!!」
はっ。
マズい。
つい。
「は、ハハハ・・・殴るんは、悪かったかなぁ・・・すまん、すまん・・・」
目の前の男は完全にドン引きで、苦笑している。
つい、いつもルネにするみたいにしてしまった。
ヤバい。今ここにはいられない。
私は化粧を直しに行くフリをして、煙草を吸いに走った。
あ~、今日はついてない。
そう言えば朝の占いはビリだったような気がする。
何があかさたな占いだ、いっつも私はビリのような気がする。
「・・・あ、隣、ぇえ?」
「・・・知るか」
「何や、妙につっけんどんなんやなぁ。
アレか、ツンデレってやつか?オレはツンデレ、微妙やなぁ」
勝手に喋る男は笑いながら、延々と話し続けていた。
「オレ、内川敦士。ウッチーって呼んでくれてえぇで」
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