ゴーストシンガー
隅々までピカピカに掃除されていて、高そうな絵画なんかも掛けられている。

三宅の部屋は2階の奥にあった。
藍菜がノックすると、中からギャル男が顔を出した。

……やっぱり苦手だ。

招き入れる三宅を見ながら、そう感じた。
何がかは分からないけど、生理的にだと思われる。

「可愛いじゃん!」

三宅の友達が盛り上がっている。数えてみれば、男子が5人居た。
ゲームをしたり、寝そべっていたり、思い思いの過ごし方をしている。
人の家、こんな豪邸なのに気楽なものだと思う。

ゲームに夢中の男子に目が止まる。
見覚えがない……っていうか、他校の制服を着ていた。
< 9 / 18 >

この作品をシェア

pagetop