准教授 高野先生のこと

私たちはお風呂にも入ってパジャマに着替えてすっかりくつろいでいた。

秋ちゃんの部屋にお布団を敷いてもらい準備は万端。

さてさてさて、久々の女子トークの始まりはじまりである。


私はずっと話したくてうずうずしていた高野先生とのことをぶちまけた。


「高野サンかぁ……」

「びっくりした?」

「んー、まぁね」

秋ちゃんってば、ちっとも驚いていないじゃない……。


そりゃ確かに秋ちゃんは大学教員と結婚までしちゃっているわけで。

今更教員と学生の恋愛なんて、びっくりでもなんでもないのかもだけど。


「高野サンって閉じた感じなのに、シオリンには超開いた感じじゃん。すごーい」

そうして秋ちゃんはよく冷えたオレンジジュースをグビグビ飲んだ。

真中君がくれたのを風呂上りの飲もうと冷やしておいたのだ。


「すごいの?」

「すごいよ、アンタは」

「よく、わかんないけど……」

「高野サン、アンタのことすっごい好きだと思う」

秋ちゃんは真面目な顔でそう言って自ら納得するように頷いた。


< 207 / 462 >

この作品をシェア

pagetop