准教授 高野先生のこと

本音を言うとぜんぜん嫌じゃないのだ。

むしろ――

中学から女子校育ちの耳年増な私は興味だけはおそらく人一倍あるわけで。


「まだ怖いとか?」

「うーん……怖くないといえば嘘だけど」

周りのコたちの話を聞く分にはすごーく痛そうだし。

だけど――

イマイチ思い切り張り切れない理由はそこではないような気がする。


「あのね、すっごい大好きな連載マンガと同じような感じなの、かな」

「はぁ!?」

秋ちゃんが、なんじゃそりゃ!?と呆れかえる。


次は?次は?と楽しみで早く続きが見たいけど最終回がくるのはちょっと……。

あるいは――

桃から生まれたばかりなのに気がつくともう鬼退治が完了!?みたいな。


「アンタはアホか……」

「だって……そんな感じなんだもん」

「ちっとは男心をわかれっつーの!」

秋ちゃんはげんなりとでっかいため息をついて私を見た。

「アンタ、ぜーんぜんわかってないみたいだから敢えて言うけどさぁ……」

こうして久々に秋ちゃんの説教トークが炸裂したのである。




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