准教授 高野先生のこと

ガッツリ説教くらって、ガツーンと殴れられたような……。


実は秋ちゃんに言われて初めて気づいたのだけど――

どうも私には先生の想いに応えるという概念?がなかったらしい。

なんというか……。

私の先生への想いがまずあって、先生はそれに応えてくれている。

私が想うからこそ先生は私を想ってくれているのだ、と。

なので――

先生が私をどれくらい想ってくれるのかは私の先生への想い次第?みたいな。

おそらくそんな風な感じでいたのだ。


もちろんこれって冷静に考えてみると、かなーり身勝手な発想なのだけど。

だって――

じゃあ自分が想えば想うほど?相手が自分を同じように想ってくれるの?

そんな都合のいいことあるわけない。


たぶん今まで私が一生懸命に向き合って折り合いをつけてきたのは、私自身が抱える先生への想いだったのだ。

まさに真剣で一途な片思い。


けれども――

これから私が誠実に向き合うべきは私を想ってくれる先生その人、先生の心なのだから。




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