准教授 高野先生のこと
手紙を書くのは頑張って諦めた。
けど……メールはしてしまった。
まったく、自分でもつくづく堪え性が無いなと思う。
先生のことを、どんどん好きになっていく自分がいる。
だけど――
それをまてまてと全力で止めに入る自分もいる。
私が高野先生を好きになるのは果たしていけないことだろうか?
答えはたぶん……NO?
先生は独身だし、リンリ的に?ドウドク的に?何ら問題はないはずだから。
けれども……。
それでも……。
逸(はや)る気持ちを抑えようとする自分がいる。
走る気持ちに、少し恐れを抱く自分がいる。
それは何故か?
今はまだ……わかりたくなくて、考えたくはなかった。