Cold Phantom [前編]
-恋に恋してるってやつよ-
私はアパートに帰る間もマスターのその一言を考えていた。
みーちゃんは私が帰った後も何故か残業させられていた。
私だけ帰るのも少し新鮮かもしれない。
もしかしたらまた力仕事だろうか…。
まぁ、残業じたいが珍しいけど。
そんなこんなで夜の9時半、アパートの近くまで歩を進めた時…
「あれ?」
私は思わぬ物を見つけ声を出した。
アパート前の道路の前にカードケース程の大きさの物が落ちていた。
何だろうと私は近付きそれを拾うと、私も携帯し、たまに見る代物である事に気がついた。
「学生証?」
それは私の通う槍倉北の学生証だった。
微かな街灯に照らされ小豆色をしたその学生証を開く…
「あ…」
私は学生証の中身に貼られている写真に目がいった。
その写真に写っていた顔に見覚えがあるからだ。
「犬塚さん?」
その写真の隣にきちんと「犬塚 舞」の名前があり、写真の顔といい、間違いなく後輩の犬塚さんの物だった。
私はアパートに帰る間もマスターのその一言を考えていた。
みーちゃんは私が帰った後も何故か残業させられていた。
私だけ帰るのも少し新鮮かもしれない。
もしかしたらまた力仕事だろうか…。
まぁ、残業じたいが珍しいけど。
そんなこんなで夜の9時半、アパートの近くまで歩を進めた時…
「あれ?」
私は思わぬ物を見つけ声を出した。
アパート前の道路の前にカードケース程の大きさの物が落ちていた。
何だろうと私は近付きそれを拾うと、私も携帯し、たまに見る代物である事に気がついた。
「学生証?」
それは私の通う槍倉北の学生証だった。
微かな街灯に照らされ小豆色をしたその学生証を開く…
「あ…」
私は学生証の中身に貼られている写真に目がいった。
その写真に写っていた顔に見覚えがあるからだ。
「犬塚さん?」
その写真の隣にきちんと「犬塚 舞」の名前があり、写真の顔といい、間違いなく後輩の犬塚さんの物だった。