Cold Phantom [前編]
「迷子?流石に出られなくなるほどこの特別棟も大きくないと思うんだけど…新入生の子だよね?」
みーちゃんが不思議そうにそう聞くと、その男の子は何かを思い出したかの様にはっとした顔をし、笑顔を見せながら自己紹介を始めた。
「今日からこの学校に通うことになった安保豪って言うっす。友達からは「たけ」って呼ばれてるっす。これからよろしくお願いしまっす。」
「えっ?」
私はその豪君の自己紹介が終わった後、何故か声をあげてしまった。本当に何故なのか声を出した自分も解らなかった。
「…何か、あったっすか?」
不思議そうな顔でこちらを見る豪君の顔が見えた時、私は何故かはっとして…
「ご、ごめんね。豪君だっけ?」
「出来ればあだ名のほうでお願いします。」
「あ…えっと…」
「「たけ」っす。」
「たけ君?」
「はい♪」
私がその名前を言い終えると「たけ君」はにこりと微笑んでこちらを見た。
何だかちょっと恥ずかしい…
「あぁたけ君、その子ちょっと恥ずかしがりやだから、あまりジロジロ見てあげないでね。奥手な所もあるから男の子相手は特にね。」
「ちょっと、みーちゃん。そんなことまで言わなくても良いのに…」
みーちゃんが不思議そうにそう聞くと、その男の子は何かを思い出したかの様にはっとした顔をし、笑顔を見せながら自己紹介を始めた。
「今日からこの学校に通うことになった安保豪って言うっす。友達からは「たけ」って呼ばれてるっす。これからよろしくお願いしまっす。」
「えっ?」
私はその豪君の自己紹介が終わった後、何故か声をあげてしまった。本当に何故なのか声を出した自分も解らなかった。
「…何か、あったっすか?」
不思議そうな顔でこちらを見る豪君の顔が見えた時、私は何故かはっとして…
「ご、ごめんね。豪君だっけ?」
「出来ればあだ名のほうでお願いします。」
「あ…えっと…」
「「たけ」っす。」
「たけ君?」
「はい♪」
私がその名前を言い終えると「たけ君」はにこりと微笑んでこちらを見た。
何だかちょっと恥ずかしい…
「あぁたけ君、その子ちょっと恥ずかしがりやだから、あまりジロジロ見てあげないでね。奥手な所もあるから男の子相手は特にね。」
「ちょっと、みーちゃん。そんなことまで言わなくても良いのに…」