Cold Phantom [前編]
序章第一話 まさかの入学
※
とうとうこの日が来てしまった。4月8日晴天の下、誰もが奇跡だと言って疑わなかったこの状況。俺は今、少し大きめの高校の門をかみしめる様に足をついた。
「にひひひひひっ♪」
思わず妙な笑みがこぼれた。本当に今この時が嬉しくて出た笑みだった。
そんな不気味な笑みに隣で歩いていた顔見知りな野郎が声をかけてきた。
「入学式早々何かにとり憑かれたか、猿?」
そんな冗談をかましてきたのは俺の親友の安保豪(あぼうたけし)その名前の特異さで昔から山のようにあだ名をつけられたニックネームクリエーター、そのほとんどがあまり良い印象を受けないものばかりだが…
今は「たけ」と言うあだ名で落ち着いている。たけとはもう小学生からの仲で、言わば幼なじみ。
小学生の頃は暴れ猿2匹と言われるくらいにヤンチャなガキで、中学生半ばから少し落ち着いたものの、協調性や目立ちたがりな性格は昔から2人とも変わっていない。気の会う仲間と言うのが妥当な所だろう。
「この高校を受けるまでの血と汗の滲む苦労が報われたんだぜ♪嬉しくもなる。」
「まぁ、崖っぷちだったがな。」
と、たけは腕を組み小さなため息をついた。
とうとうこの日が来てしまった。4月8日晴天の下、誰もが奇跡だと言って疑わなかったこの状況。俺は今、少し大きめの高校の門をかみしめる様に足をついた。
「にひひひひひっ♪」
思わず妙な笑みがこぼれた。本当に今この時が嬉しくて出た笑みだった。
そんな不気味な笑みに隣で歩いていた顔見知りな野郎が声をかけてきた。
「入学式早々何かにとり憑かれたか、猿?」
そんな冗談をかましてきたのは俺の親友の安保豪(あぼうたけし)その名前の特異さで昔から山のようにあだ名をつけられたニックネームクリエーター、そのほとんどがあまり良い印象を受けないものばかりだが…
今は「たけ」と言うあだ名で落ち着いている。たけとはもう小学生からの仲で、言わば幼なじみ。
小学生の頃は暴れ猿2匹と言われるくらいにヤンチャなガキで、中学生半ばから少し落ち着いたものの、協調性や目立ちたがりな性格は昔から2人とも変わっていない。気の会う仲間と言うのが妥当な所だろう。
「この高校を受けるまでの血と汗の滲む苦労が報われたんだぜ♪嬉しくもなる。」
「まぁ、崖っぷちだったがな。」
と、たけは腕を組み小さなため息をついた。