Cold Phantom [前編]
いや、それを絶句と言うのか…
何だか妙な事に頭が追いついていない。
ただとりあえず…
「凄い…子だね。」
と言うのが精一杯だった。
入学式早々居眠り出来てしまうのがそもそも私の理解を苦しめた。
「あいつにとっては日常茶飯事なんで別に驚かないっすけどね。」
…その事について驚かないたけ君も、実は大物なのかも知れないと不意に思ってしまった。
「俺は驚いたぞ、後ろでいびきかいて寝てた時は、呆れて物が言えなかったくらいビックリした。」
と里村君は普通の反応で何故か安心した。この仲良し3人のまとめ役なんだろうか…そんな気がする。
「今年の一年生は個性的なのが多いのかな?ちょっと楽しみかも。」
…みーちゃんもみーちゃんらしい発言をして会話を楽しんでいた。
…その時だった。
ふと見た校門が一瞬だけ白光に包み込まれた。
そして何か…声がした。
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