Cold Phantom [前編]

序章最終話 運命の出会い

※※※※※
春の陽気に相応するゆったりとした東日が部屋を明るく照らすと同時に俺は目が覚めた。
予備でセットした目覚ましよりも10分早く起き上がり、後で鳴らない様に目覚ましを止めた。
まだ6時も10分前だが、いつも通りにベッドから離れて伸びをする。
とりあえず寝間着のまま部屋を出て顔を洗い居間でテレビを付ける。
朝方のニュースは6時と言う時間にも関わらず元気にハキハキと内容を伝えていた。
そんなテレビとは対象的に俺はボーッと眺めながら欠伸する。
暫くテレビを見ていたが、興味を惹かれる内容も無く、とりあえず起き上がり、テレビを付けたまま台所に向かった。
台所に来てもそこまで良い物が作れる訳でもないが何気無しに冷蔵庫をあける。
卵、レタス、トマトの朝の3神器(?)を見つけ、朝飯の内容は決まった。適当な量の卵をスクランブルエッグにし、食パンに適当な量のマーガリンを塗り軽く剥いたレタスに輪切りのトマト、スクランブルエッグを乗せて軽くマヨネーズをかけてまたパンを挟んで出来上がり、隣に牛乳を置くととても朝食っぽい物が出来てしまった。
…そんな妙な感動を覚えられたら毎日ご機嫌何だろうが、何時もの事でしかない。
黙って食す。
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