Cold Phantom [前編]
高校生になって3日目、今日の発表会の終わりからクラブに入部出来ると言う事なので、俺はとある物を持ってきていた。
それは自前のトランペットだ。
この日を待ち遠した自分にとって、文字通り今日は大切な日。
この為に幾つもの苦労を重ねて来たのだ。楽しみでしかたないのは仕方がない。
今日もまた予鈴まで余裕のある時間に学校に着いた。
ラッシュとは無縁の8時10分、まだ人の疎らな時間に俺はまだ数回位しか足を踏み入れた事が無い校門を入っていった。
「それにしても…」
俺は不意に言葉を発し歩を止めた。
それにしても…俺は余程この日を待ち遠しかったに違いない。
そう、心で呟いた。
普段なら今の時間帯に家を出ていたのだが、今日に限っては例外でこんな時間に着いてしまった。
早く行けとばかりに心が急かし、待ち遠したこの日に備えた準備に中学生時代の部活へ向かうあのわくわく感が蘇ってくる。
本当に音楽が好きなんだなと俺は自分を再確認した。
それは自前のトランペットだ。
この日を待ち遠した自分にとって、文字通り今日は大切な日。
この為に幾つもの苦労を重ねて来たのだ。楽しみでしかたないのは仕方がない。
今日もまた予鈴まで余裕のある時間に学校に着いた。
ラッシュとは無縁の8時10分、まだ人の疎らな時間に俺はまだ数回位しか足を踏み入れた事が無い校門を入っていった。
「それにしても…」
俺は不意に言葉を発し歩を止めた。
それにしても…俺は余程この日を待ち遠しかったに違いない。
そう、心で呟いた。
普段なら今の時間帯に家を出ていたのだが、今日に限っては例外でこんな時間に着いてしまった。
早く行けとばかりに心が急かし、待ち遠したこの日に備えた準備に中学生時代の部活へ向かうあのわくわく感が蘇ってくる。
本当に音楽が好きなんだなと俺は自分を再確認した。