Cold Phantom [前編]
「近くのローカル線から行くのは良い…。それは良いがここでも十分田舎の住宅地なのにここから更に山の手に15駅、そこから更に徒歩40分てどんな学校なんだか…」
そんな山奥にひっそりとありそうな寺と間違ってるんじゃないだろうかと思わずにはいられない立地条件にある学校と言うのも見てみるだけ見てみたいとは思ったが、入学したいと思う程奇特な選択肢は勿論持ち合わせていない。よってこの2分の間で全却下が決まった。
「もっとまともなのは無かったのか?」
下足室に着いて開口一番に出た言葉だった。
夜は相変わらず少し寒い日が続く昨今でも流石に昼下がりの太陽は暖かかった。太陽の熱を纏った風が吹き通ると、微かな冷たさを残す季節外れな風も混じりとても心地が良い。帰り道の途中で出会う野良猫も、縄張り確認をする事なく無防備な仰向け状態で寝転がっていた。
かなり珍しい光景だったが今の状態では目を奪われるものでも無い。帰宅途中の帰り道、すっかり慣れてしまった道もやけに長く感じてしまう。まっすぐな道になるとまたため息が出そうな程だ。
「まったく、なんだってんだよ。」
言いながらまたため息…。
しかしため息をついたその場で俺は立ち止まった。
そんな山奥にひっそりとありそうな寺と間違ってるんじゃないだろうかと思わずにはいられない立地条件にある学校と言うのも見てみるだけ見てみたいとは思ったが、入学したいと思う程奇特な選択肢は勿論持ち合わせていない。よってこの2分の間で全却下が決まった。
「もっとまともなのは無かったのか?」
下足室に着いて開口一番に出た言葉だった。
夜は相変わらず少し寒い日が続く昨今でも流石に昼下がりの太陽は暖かかった。太陽の熱を纏った風が吹き通ると、微かな冷たさを残す季節外れな風も混じりとても心地が良い。帰り道の途中で出会う野良猫も、縄張り確認をする事なく無防備な仰向け状態で寝転がっていた。
かなり珍しい光景だったが今の状態では目を奪われるものでも無い。帰宅途中の帰り道、すっかり慣れてしまった道もやけに長く感じてしまう。まっすぐな道になるとまたため息が出そうな程だ。
「まったく、なんだってんだよ。」
言いながらまたため息…。
しかしため息をついたその場で俺は立ち止まった。