Cold Phantom [前編]
一章第一話 不思議な先輩
※
「それじゃここに名前を書いて。後は職員室に届けておくわ。」
ボールペン独特の堅く乾いた音が保健室に微かに響く、それも二つ分。
早退届けにボールペンを走らせて数分後、未記入の枠が名前だけになると俺はふとペンを止める。
一つ気になる事があった。
「入部届け…今日からっすよね?」
俺は目の前で早退届を書いていた俺達をずっと見ていた保険医に俺はそう訪ねる。
今日はその為に来たような物だし、一番気になって当たり前の事だった。
「あぁ、それなら大丈夫よ。担任にはきちんと倒れちゃった事は伝えたんだし、明日には入部届けくれるから、今日は帰って寝てなさい。」
…と、返事が帰ってきた。
確かに、倒れた病人が無理して部活に出るよりは落ち着いた方が良いのは俺でも解る。
でも…
(せっかく今日からデビュー出来ると思ったのに…)
待ちに待った瞬間だけに不意な体調不良で引き延ばしになったのが残念で仕方なかった。
でも、心配されてる手前、部活に行きたいとは言えず、それに従うしかなかった。
本当は、さっきまで倒れていたとは思えないくらい元気で体が軽いのに…。
「それじゃここに名前を書いて。後は職員室に届けておくわ。」
ボールペン独特の堅く乾いた音が保健室に微かに響く、それも二つ分。
早退届けにボールペンを走らせて数分後、未記入の枠が名前だけになると俺はふとペンを止める。
一つ気になる事があった。
「入部届け…今日からっすよね?」
俺は目の前で早退届を書いていた俺達をずっと見ていた保険医に俺はそう訪ねる。
今日はその為に来たような物だし、一番気になって当たり前の事だった。
「あぁ、それなら大丈夫よ。担任にはきちんと倒れちゃった事は伝えたんだし、明日には入部届けくれるから、今日は帰って寝てなさい。」
…と、返事が帰ってきた。
確かに、倒れた病人が無理して部活に出るよりは落ち着いた方が良いのは俺でも解る。
でも…
(せっかく今日からデビュー出来ると思ったのに…)
待ちに待った瞬間だけに不意な体調不良で引き延ばしになったのが残念で仕方なかった。
でも、心配されてる手前、部活に行きたいとは言えず、それに従うしかなかった。
本当は、さっきまで倒れていたとは思えないくらい元気で体が軽いのに…。