Cold Phantom [前編]
「ちょっと気になった事があってね。」
「気になる事?」
「うん。」
外を出てしばらく、校門前に来た時に先輩はいきなり話を切り出してきた。
下足室から校門までの距離は4、50メートルくらいでさほど長い距離でも無かったが、その間中二人ともあまり話しはしなかった。
初対面だし何よりも先輩の誘いと言う事もあって俺は先輩の言葉を待っていた。
「何となくなんだけど…その…」
「?」
「ヒロ君って、本当に私とは初対面? 」
「えっ?」
先輩からの質問は妙に唐突だった。
いきなりな話を持ってこられて俺は少し呆気に取られてしまった。
「えーっと、それってどう言う意味っすか?」
「深い意味は無いんだけどね…。」
先輩はそう言ったが、結構深い…気がする。
何故なら。
「先輩、ちょっと恐いっすよ…」
「え?」
「その、顔が近すぎるっす。」
その質問の真剣さを態度が物語っていたからだ。
「あ、ご、ごめんね。そんなつもりは無かったんだけど…。」
と言いながら先輩は恥ずかしそうに顔を離す。
やはり、かなり真剣な話の様だ。
何かを知っていて俺に何かを思い出して欲しい様にも捉えられる。
でも、それにしては遠回し過ぎる。
「気になる事?」
「うん。」
外を出てしばらく、校門前に来た時に先輩はいきなり話を切り出してきた。
下足室から校門までの距離は4、50メートルくらいでさほど長い距離でも無かったが、その間中二人ともあまり話しはしなかった。
初対面だし何よりも先輩の誘いと言う事もあって俺は先輩の言葉を待っていた。
「何となくなんだけど…その…」
「?」
「ヒロ君って、本当に私とは初対面? 」
「えっ?」
先輩からの質問は妙に唐突だった。
いきなりな話を持ってこられて俺は少し呆気に取られてしまった。
「えーっと、それってどう言う意味っすか?」
「深い意味は無いんだけどね…。」
先輩はそう言ったが、結構深い…気がする。
何故なら。
「先輩、ちょっと恐いっすよ…」
「え?」
「その、顔が近すぎるっす。」
その質問の真剣さを態度が物語っていたからだ。
「あ、ご、ごめんね。そんなつもりは無かったんだけど…。」
と言いながら先輩は恥ずかしそうに顔を離す。
やはり、かなり真剣な話の様だ。
何かを知っていて俺に何かを思い出して欲しい様にも捉えられる。
でも、それにしては遠回し過ぎる。