続・俺の恋愛【BL】
「なっ…なに言ってるの?」
まるで頭がおかしくなったんじゃないかというような目で俺を見る祥子。
俺は祥子がこういったことに理解があっただろうかと以外にも冷静に考えた。
でもそんな事、当然のように話題に上がった事もないはずだ。
「だから、俺が好きなのはこの伊坂聖治って奴。ちなみに付き合ってる」
俺は言いながら聖治の腕を取って、俺の横に並ぶように引っ張った。
少し困ったような聖治の顔が俺の目に飛び込んでくる。
「なっ!?なにバカなこと言ってるのよ!!その人、男でしょ!?」
「そうだけど、それが?」
俺は完全に開き直っていた。
既に、大学中の奴らが知っている事だ。
今さら隠しても仕方ないし、聖治を失いたくはない。
「それがって…ねぇ、冗談でしょ?私のことからかってるの?」
「冗談でもからかってもない。本当のことだ」
「……嘘よ!私、そんな嘘信じないから!私とやり直すつもりがないからって、そんな嘘で納得させようなんてどうかしてるよ。悠斗っ!」
冗談だ。からかってるんだと肯定しない俺に対して、祥子の瞳は怒りを帯び始めた。
信用する気は全くないと知らせているようだった。
まぁ、これが普通の反応だろうな。
同姓同士の恋愛が簡単に受け入れてもらえるものじゃないことは、この数ヶ月でよく理解している。