続・俺の恋愛【BL】


「聖治…有城が言ったこと、気にしてるか?」

俺は聖治の腕の中に納まりながら、呟くように問いかけた。


あの後、俺達は泣きじゃくる祥子を残して図書館を後にし、聖治のマンションに帰ってきていた。
なんて薄情なんだと自分でも思う。

しかも今、聖治に抱き締められながら、なんとなくまったりとした雰囲気になってたりするもんだから尚更。
その上、俺の心配と言えば泣いていた祥子の事じゃなくて、聖治がどう思ったかってことで。

うわっ…俺ってすげぇ、嫌な奴。
俺ってこんな奴だったっけ?


「なんのこと?」

ちょっと自己嫌悪におちいった俺の頭上から、惚けるように聞き返してくる聖治。

「…あいつ、けっこうきついこと言ってたし……」

俺は自分で言って自分で驚いた。
いや、俺が言った言葉じゃなくて言い方に。
俺が思っていたよりその口調が不機嫌っていうか拗ねたようなって言うか…
なんでこんな言い方になったんだ?


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