続・俺の恋愛【BL】
甘さの中に含まれる不安
授業を終えて食堂へ行くと、聖治が小説を読んでいる姿が見えた。
声をかけずに、聖治の目の前に座る。
その気配に気付いたのか、聖治が顔を上げた。
俺を捉えた聖治の顔がみるみるうちに笑顔になっていく。
「なんかいいことでもあったのか?」
それがあまりにも幸せそうだったから、そう問いかけた。
「悠斗に逢えたのが嬉しくて」
いとも簡単にそう言ってのける聖治。
俺はといえば、あまりの恥ずかしさに返す言葉もない。
ただ聖治を見つめ返しながら、固まっているだけ。
「悠斗は?」
そんな俺の左頬に右手を添えて、聞いてくる聖治。
一瞬にして身体中の体温が上昇。
聖治のその艶やかな微笑みに囚われる。
俺だって嬉しいに決まってる。
ずっと一緒にいたいと思ってるぐらいだ。
けど、そんなこと恥ずかしくて言えるかよ。