続・俺の恋愛【BL】
すぐさまその意味を理解した聖治が、目を細めてそれはもう蕩けそうなほどの甘い微笑みをくれる。
俺は俺で、緩んでいく頬をそのままに、聖治と視線を絡ませた。
「…おふたりさん。俺の存在をお忘れじゃないですか?」
そんな甘い雰囲気が流れ始めた瞬間にそれを壊すのは、今まで笑っていたはずの和輝以外いるわけがない。
「おまえ、さっきからなんなんだよ。俺に何か用でもあるのか?」
仕方なく和輝を相手にする俺。
緩んだはずの頬は、既に引き締めている。
「いやぁ~用事はないんだけどな。ただ悠斗の顔が傑作だったもんだから…」
「…俺の顔をおまえに笑われる筋合いはねぇよ」
さっきと同じことを言われた俺は少しイラつきながら言い返した。
「やっ、悠斗でも、あんな顔すんのなと思ってさ」
「…あんな顔?」
俺の隣を陣取っていた和輝が頬杖をつきながら、にやっと笑ったことに不審を抱きながら聞き返す。
「頬を染めて、どこぞの乙女みたいだったぞ」
「なっ!?」
俺は一瞬にして血の気が引いた。
考えてみれば、ここは大学の食堂で。
それは俺と悠斗のやりとりを一部始終見られていてもおかしくない場所ということ。