続・俺の恋愛【BL】
「だってさ。有城さん」
満足したように目を細めた聖治が、祥子に告げる。
「嘘よっ」
「…俺が君を信じるとでも思ってる?」
弾かれたように叫んで否定した祥子だったが、聖治のその見下したような物言いに、忌々しげに、下唇を噛み締めた。
そして笑みを深した聖治が続ける。
「わかったらさっさと服を着て出てってくれる?」
そう言われた祥子は、俯いたまま、脱ぎ捨てたワンピースを拾い上げた。
「あぁ、それから、言っておくけど、俺達はそういう関係だから」
ワンピースに袖を通していた祥子が、意味がわからないといった感じで聖治を見上げた。
「だから、俺と悠斗は身体の関係もあるってこと」
物分りが悪いねと言いたげな聖治。
祥子はその言葉を理解するやいなや、顔色が変わった。
動揺するその様を聖治はクスリと笑ってさらに追い討ちをかけるかの如く口を開いた。
「当たり前でしょ?付き合っててキスだけだとでも?小学生じゃないんだから、当然せっ…」
「やめてっ!!」
最後まで言う前に祥子はそれを遮った。
そして1分1秒もここにはいたくないといった様子で、服を整えた祥子はバタバタと出て行った。
俺は愕然とした思いで走り去る勢いの祥子の後ろ姿をほんの一瞬、目に留め、そして愉悦の表情で見送っていた聖治へと視線を移していた。