続・俺の恋愛【BL】

「違う。本当に有城の事はもう好きじゃない」

聖治の不安を取り除こうと、好きじゃないとゆっくりとそしてはっきりと言う。

「…あいつにはやめろって何度も言ったんだ」
「つまり口で言っただけって事だよね」

続けて祥子を拒んだと言うが、聖治の言葉はまるで身体は拒んでなかったんじゃないかと言われたように感じた。


「確かにそうだけど…けど、相手は女だし、力任せにして痛い思いさせるのも、嫌だったんだ」

そうは言ってみても、やっぱり無理矢理にでも押し退けるべきだったんだ。
と、悲痛な面持ちの聖治を見て思った。

「悪い…そんなの理由になんねぇよな」

ぐっと握り拳を作って俯いた。

「…悠斗は優しいな」

聞こえて来たのは聖治の切なげな声。

「別に、そんなんじゃねぇよ」
「優しいよ。だから俺は…心配になる」

聖治の掌が俺の頬に触れる。

「…なにを心配することがあるんだ」
「いろいろ。その優しさが俺だけのものならいいのに」

顔を上げて問えば、切なげに笑う聖治と目が合った。