続・俺の恋愛【BL】


「俺が…好き、なのは聖治だけだ。心配になることなんてなにもない」

聖治の背中に腕を回して抱きついた。
胸に顔を埋めてぎゅっと力を入れると、聖治が抱き締め返してくれる。
俺の染めてない真っ黒な髪をサラリと撫でられる。
それが気持ちいい。

「悠斗、俺を見て」

優しい声音に、抱きついたまま悠斗を見上げれば、キスを落とされる。

軽く触れるだけのキス。
何度も何度も繰り返される。

そしていつしか俺の下唇を甘噛みする聖治。
舌が俺の下唇を往復する。

俺はもっと深く聖治が欲しくて聖治にねだる。

「せい…じ、もっと…」
「もっと…なに?」

聖治は意地の悪い口調で言葉を要求してくる。

「ん…も、っと……ふかく」
「なに…?」
「もっと深くキス、しろっ」

言葉尻を強く言ってキスを求めた。
それに呼応するかのように、すぐさま口内に侵入してくる聖治の舌。

絡まる舌に俺の意識は持っていかれる。
夢中でキスをする。
どこまでも貪欲に。

満足することを知らないかのように。

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