【短】さ く ら Ⅱ~オレとキミの空白の時間~
「たしかに逆上して水をかけた亜由も悪いけど…その女に亜由が何を言われたか知ってる?」
「いや……。」
「『あなたと陽介くんじゃつりあわない、陽介くんがもったいない、あなたの存在が邪魔。』」
「……。」
そういえば、亜由がそんなことを言ってた気がする。
「亜由が怒るのも無理ないでしょ?極めつけに『なくしたピアス取りに来た。どういう意味かわかるでしょ?』ってベッドの周りを探し始める始末。」
「うそ、だろ。」
「本当よ。陽介くんはそんな女をかばった。亜由はそれでさらに怒って部屋を飛び出した。駅に着いて、落ち着いてから気付いたんだって、足の痛みに…。皿の破片を踏んだらしくてね、3針の怪我、それに火傷。」
「………。」