朱鷺
したらメールしてね、お祝いしようね、と昨日も真理からメールがきていた。朱鷺は週末がくるのも重かった。必要以上に気を使われると辛くなってくるものだ。早い話、うっとおしい、というやつだ。でも、真理に悪気はないんだし・・・と考えるしかない。
 
 9時に会社を出て、疲れているけどまっすぐ帰る気にならない。軽く飲んで帰ろうか。
 電話が鳴った(ちなみにAAAの着うたである)。この時間なら、お疲れさま、と真理がしてきたんだろう、と画面を見ずに耳に近づけた。
「朱鷺君?お願い!来て!」
「薫?!」
電話の向こうは駅なのか、人のざわめきとアナウンスが聞こえていた。
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