朱鷺
でもしてしまったら、俺はめり込んで、金も貢いで、追いかけ回してしまうんじゃないか。それに、薫とつきあうなら、今やっちゃったら、薫に恋人がいるくせにこの時やったんだから、と後で薫自身の浮気の言い訳にされてしまうんじゃないか?薫とつきあうならやっぱ真理と別れてからの方がいいんじゃないか。でも、時間が無い、今決めなくちゃいけない。いつまでもホテルの前で二人で立っているわけにいかない。
したい、したい、したい、したい、したい、
やりたい、やりたい、やりたい、やりたい、
さわりたい、さわりたい、さわりたい、さわりたい、
入れたい、入れたい、入れたい、入れたい、
でもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでも
「・・・タクシー拾うよ、」
朱鷺は、癌を宣告された患者のように肩を落として坂を下りた。朱鷺からは見えないが、隣の薫は唇をきゅっと強く結んで一瞬朱鷺を睨んだ。
「またな」
「・・うん、またね」
「気をつけてな」
「・・・うん」
タクシーが見えなくなるまで朱鷺は立っていた。
そして自分もタクシーに乗ると、頭を抱えてうなり始めた。
あーーーーーーーー!!!!!もったいねーーーーーーー!!!!
できたのに、できたのに、あんなことやこんなことができたのにーーーー!!!!
なんで俺は薫を帰したんだーーーー!!かっこつけたかったのか?!真理への義理か?!
いいかげんな奴と薫に思われたくなかったのかーー
したい、したい、したい、したい、したい、
やりたい、やりたい、やりたい、やりたい、
さわりたい、さわりたい、さわりたい、さわりたい、
入れたい、入れたい、入れたい、入れたい、
でもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでもでも
「・・・タクシー拾うよ、」
朱鷺は、癌を宣告された患者のように肩を落として坂を下りた。朱鷺からは見えないが、隣の薫は唇をきゅっと強く結んで一瞬朱鷺を睨んだ。
「またな」
「・・うん、またね」
「気をつけてな」
「・・・うん」
タクシーが見えなくなるまで朱鷺は立っていた。
そして自分もタクシーに乗ると、頭を抱えてうなり始めた。
あーーーーーーーー!!!!!もったいねーーーーーーー!!!!
できたのに、できたのに、あんなことやこんなことができたのにーーーー!!!!
なんで俺は薫を帰したんだーーーー!!かっこつけたかったのか?!真理への義理か?!
いいかげんな奴と薫に思われたくなかったのかーー