「左手の約束」



しかし、

陽菜の自宅に近付くに連れ

陽菜の口数も減って来て

ついには無言になって

しまった。




暫く

会話が途切れてしまったけど

疲れているのだろうと

安易に考えていたら

空気を裂く様に

陽菜が切り出した!




『そういえば

弥生さんと

久しげに話をしてたけど、

知り合いなの?』




″しまった、見られてた″




しかし、平静を装い答えた。




「うん」




直ぐに陽菜は、




『もしかして、元カノ?』




本当は、女の鋭い勘で

俺の表情から

弥生との関係を

分かっているのに

返答に困る

質問をして来た・・・。




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