『声が聞こえた』で始まるラブストーリー
OKされるなんて思ってもいない。
そんなこと思えない。
どうせ告白するのなら、きちんと告白したかった…
生まれて初めての告白は、こんな形は嫌だった…
そんな事だけしか考えられなくて。
それだけが頭を侵食していく。
クラスは、クラス一の人気者とクラス一どんくさいガリ勉が話している窓際に一瞬も目を当てる様子はなかった。
要するに、全く気付いていないというわけか。
やがて、安藤君は口を開いた。
「ぅ~ん…どういったらいいのかなぁ…」
フる口実、傷つけないフり方…
それをずっと考えていたのだろうか。
もう、私の中では覚悟ができていることだった。
いつの間にか、覚悟ができていた。
もう、何を言われても、どんな突き放し方をされても
どうってことない気がしていた。
「その…わかってくれないと思うけど…」
大丈夫です、安藤君。
ちゃんと、わかってるよ。
「あの…俺も好きなんだ。」
……………………------。
…え。