『声が聞こえた』で始まるラブストーリー
突然の意味のわからない質問に、思わず彼を見る。
眼差しが真っ直ぐこっちを向いていて。
そのあまりに綺麗な瞳に吸い込まれそうで、
目が泳いでしまう。
やだ…私、絶対耳まで真っ赤だ…
安藤君は口を開く。
「緒方さんと話したかったから。」
「……え…」
な。
な。
なななななな-----???!!!
ど…どういう意味…??
彼の顔に目をやると、やっぱりこっちを見つめていて。
真剣な顔つきだ。
でも、きっと冗談だ。
中学でも他の男子でこんなことがあったじゃない。
まんまと真剣な顔つきに騙されて
ヤられるだけヤられて、
飽きられて捨てられて…
深く傷ついたじゃない。
だから、
もう他人は気安く信じないって決めたじゃない。
騙されちゃいけない…
それにきっと友達としてかもしれないし…