僕にキが訪れる
7.理由
見られた。見られた。
見られた。
ちゃんと全て間引いておいたのに。
今まで腕や足からしか生えなかったから油断していた。
首筋は保護していなかった。
日の光に当たったせいなのかもしれない。
あぁ、でも、理由などはどうでもいい。
見られた。
見られてしまった。
木病だと、知られてしまった。
きっと彼女は同情するだろう。
哀れみの目で見るだろう。
そして恐怖するだろう。
未知の病に感染していた僕を。
嫌悪して、ずっと騙していた僕を、遠ざけるに違いない。
あぁそれどころか、自分にも感染しているのかもしれないと、そのことを伝えてなかった僕を、憎みすらするかもしれない。
見られた。
ちゃんと全て間引いておいたのに。
今まで腕や足からしか生えなかったから油断していた。
首筋は保護していなかった。
日の光に当たったせいなのかもしれない。
あぁ、でも、理由などはどうでもいい。
見られた。
見られてしまった。
木病だと、知られてしまった。
きっと彼女は同情するだろう。
哀れみの目で見るだろう。
そして恐怖するだろう。
未知の病に感染していた僕を。
嫌悪して、ずっと騙していた僕を、遠ざけるに違いない。
あぁそれどころか、自分にも感染しているのかもしれないと、そのことを伝えてなかった僕を、憎みすらするかもしれない。