僕にキが訪れる
『なんてなまえをつけようか?』


無邪気にはしゃぐ僕ら。

確か、地元の駅に捨てられていた子猫だった。

拾ってきたのは彼女。


一緒に育てよう。


少女はそう言った。


『だれにもないしょだよ?』


僕はうんと頷いた。

秘密の行為。

そこに僕は密かに喜びを覚えた。

大人達にも内緒。

知っているのは2人だけ。

近くの神社の床下に段ボールを用意して。
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