僕にキが訪れる
もう、十分だろう?



これ以上、無理に生きる必要もないだろう?

芽をむしりとらなければ、その分植物化も促進するはずだ。

より、死に近付くはずだ。

だったら、これはほうっておくべきだ。

そして、このまま一刻も早く木になるよう、身を委ねるべきだ。

どうせもう誰も尋ねてきやしない。

委員長も、引きこもりを更正するという仕事がなくなったのだ。

それでなくとも、今まで僕に騙されていたという事実がある。

それだけでも、ここに来る理由がなくなるのには十分だろう。
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