僕にキが訪れる
もう、いい。

最後に、ほんの一時の安らぎを得られただけで、満足だ。

誰も僕の死を悲しんだりしないだけ、マシになったというものだ。

僕なんかの死に、誰も引きずられるべきじゃないんだ。

あぁ、両親は悲しむだろうな……それだけは、仕方ないか。

けど、他の人は誰も悲しまないだろう。


誰も。


それでいい。


それで、いいのだ。


誰も、僕の存在なんか気に留めるべきじゃない。


あぁ、それなのに、何故だろうな。




寂しい。




悲しい。



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