僕にキが訪れる
「……やっと、開けて、くれ、た……」


満足そうな笑みを浮かべると、まるで任務を達成して満足した騎士のように、その場に腰を下ろしてしまった。


「なんで―――」



なんで、来たんだ?



もう、用事なんてないはずなのに。

むしろ、二度と来たくないと思って当然なのに。

こんな、厄介な病を体に抱えているヤツのところなんかに、なんで、わざわざ。



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