僕にキが訪れる
10.望むものは。
こんな時は冷たい飲み物より暖かい方がいいだろう。
彼女が猫舌であることを考慮して、少し冷ました紅茶を持っていくと、委員長は既に泣き止んでいた。
強い人だ。
「はい、紅茶」
「ん、ありがと……熱ッ」
どうやらまだ冷ましが足らなかったらしい。
相当な猫舌だ。
「ゴメンね、取り乱しちゃって……」
カップをテーブルにコトリと置いた後、彼女は呟くように言った。
「いや、別に……」
なんと言葉をかければいいのだろうか。
こんな時に、普段ちゃんとコミュニケーションを取っていなかった報いが来る。
僕らは、ただ沈黙するしかなかった。
彼女が猫舌であることを考慮して、少し冷ました紅茶を持っていくと、委員長は既に泣き止んでいた。
強い人だ。
「はい、紅茶」
「ん、ありがと……熱ッ」
どうやらまだ冷ましが足らなかったらしい。
相当な猫舌だ。
「ゴメンね、取り乱しちゃって……」
カップをテーブルにコトリと置いた後、彼女は呟くように言った。
「いや、別に……」
なんと言葉をかければいいのだろうか。
こんな時に、普段ちゃんとコミュニケーションを取っていなかった報いが来る。
僕らは、ただ沈黙するしかなかった。