僕にキが訪れる
「ちょっと!」


「……何?」


「こんなにびしょ濡れになってまで手紙を届けた健気な女の子に、茶の一杯も出す気はないワケ?」


腰に手を当てて、そのようなことを言い放つ委員長。

……セールスマン顔負けな足捌きをするヤツの、どこが健気な女の子なのだろう。

そんなコトを考えたが、もちろん口には出さなかった。

同時にこの人はこんなキャラだったのかと、今更のように考えた。



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