僕にキが訪れる
13.エピローグ
桜の舞う公園の真ん中を、仲のよい親子が歩いている。
幼い女の子が、元気よく母親の手を引いている。
走らないの、と母親は宥めているが、女の子はまるで聞く耳を持たない。
ふと、女の子が足を止めた。
そして、目の前にある、大きな木を見上げる。
公園中に桜の花が咲き誇る中、その木だけ、何の花もつけていない。
ただ、青々とした葉が広がっている。
何故こんな統一感のないものが1つだけぽつんとあるのか、とそんなことを女の子は疑問に思ったが、何よりも異質なものが目に付き、後ろの母親に声をかけた。
「ねぇ、おかあさん。なんでこのき、うでがあるの?」
幼い女の子が、元気よく母親の手を引いている。
走らないの、と母親は宥めているが、女の子はまるで聞く耳を持たない。
ふと、女の子が足を止めた。
そして、目の前にある、大きな木を見上げる。
公園中に桜の花が咲き誇る中、その木だけ、何の花もつけていない。
ただ、青々とした葉が広がっている。
何故こんな統一感のないものが1つだけぽつんとあるのか、とそんなことを女の子は疑問に思ったが、何よりも異質なものが目に付き、後ろの母親に声をかけた。
「ねぇ、おかあさん。なんでこのき、うでがあるの?」