僕にキが訪れる
……どうやら彼女は何が何でも僕を家から出させたいらしい。

ここまで仕事熱心な人間ばかりだったらきっとこの国の将来も安泰だろうに。

さてどうしたものかと考え、本当の理由を話すのはどうしても躊躇われたので、仕方なく僕は、


「……じゃあせめて、今からは無理だし、日を改めてってコトで」


そう譲歩することにした。
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