小さな恋の物語
「知弥。」
「あっ!!今行く!!」
知弥を呼ぶ相手は、香希。
放課後、部活のない日は一緒に帰っている。
知弥はバスケ部。
香希は野球部。
ちなみに、絢太も野球部。
「じゃぁ、行くわ。 ひがむなら、早く彼女作れよ!!」
そんな冷やかしを混ぜながら、笑顔で去っていく知弥。
「だから、ひがんでねぇし!!」
知弥の背中に向かって叫ぶ絢太。
虚しー。と1人心の中で呟き、ながら知弥の後ろ姿を見送る。