【短編】SAKURA*MAGIC
「……何が目的でこんなコトしてんの?」
「まぁ、言うなら……俺と大和からの逆襲?
お前、真希にも桃果ちゃんにもイイ顔し過ぎだし、俺たちの時もお節介焼かれたからさ。
別にこのくらいいいだろ?
お前が無自覚なせいで、一番に希咲ちゃん傷付けてることくらい、気付いてやれって」
ずっとニヤニヤしてたのは、コレを企んでたからだったのか……
……とはいえ、確かに俺、無自覚なように見えてたかもしれないけど、周りが思ってるほど気付いてなかったわけじゃ…ないんだよな。
「じゃ、俺は真希に会いに行かなきゃ、機嫌損なわれるから。あとは二人で上手くやって」
そう言い残して、彼女の真希ちゃんに会いに行くからと渉が部屋を出ていき、
静寂ばかりが広がる中に取り残された俺と希咲は、……無言。