【短編】SAKURA*MAGIC
「―――ってかさ?
和樹って、特別、希咲ちゃんには優しいよな?
……あれは、狙ってんの?」
「……そうだったら、希咲が不憫過ぎる」
黙って聞いてれば、コイツら……
「お前ら……!!
突然来て、好き勝手なこと言ってんじゃねーよ!!」
カウンターの奥で好き勝手に話している、高校の時のツレの渉と幼馴染みの大和。
二人とも大学に入学したばかりで忙しいハズなのに、なんでココにいるんだ……
因みにさっきの会話は、前者が渉で後者が大和。
俺の言われよう、酷くない……?
「んで、お前は希咲をどう思ってんの?今日の昼も、一緒だったんだろ?」
「どうって……
俺にとって、希咲は……
大切な可愛い女の子、だけど?」
大和の問い掛けに、思ったままを素直に話したら、案の定、頭を叩かれた。